仏教に関するメモ
メモが増えてきてhtmlを逐一いじるのが面倒になってきたのでガバガバレイアウトのまま放置される気がします、まあいいや
仏教の歴史
仏教の伝来と受容 後漢~東晋
明帝感夢求法説:後漢の明帝が夢で仏を見たことがきっかけと言われる
インドの迦葉摩騰・竺法蘭を洛陽の白馬寺に住ませ『四十二経』を翻訳させる
輸入された大乗仏教は黄老思想の延長として受容された 仏は神仙の一種と解釈された
劉英 明帝の少し後に楚の王となったとされる
『後漢書』に仏陀を祀っていたとの記述があり伝来をうかがい知れる
仏図澄 亀茲から中国に至り予言などの神秘的な力を行使したという
釈道安 仏図澄の弟子 格義仏教を批判し仏教経典のみでの研究を説いた
- 鳩摩羅什を呼んで経典の翻訳や目録(経録)の作成に勤しんだという
慧遠 廬山の僧 釈道安の弟子
- 沙門不敬王者論 涅槃を追求する沙門(修行者)は君主と対等な存在であり媚びへつらう必要はない
- 神不滅論 儒教の精神観に対し人間の精神は輪廻しつづける不滅のものだとした 儒教では天に由来する魂と地に由来する魄が人間をなし死後は天地に還って戻らないと説いていた
- 白蓮社を結成し浄土教を創始 阿弥陀仏を信仰し極楽浄土への往生を目指す 禅とも教ともつかず特定の宗派からの派生でもないという点で異色
僧肇 鳩摩羅什の弟子として経典の翻訳に尽力
竺道生 慧遠や鳩摩羅什に師事し中国特有の仏教観を生み出す 詳細は後述
この頃は太平道・五斗米道・天師道らと同じ枠にカテゴライズされ仏道と呼ばれていた
諸宗派の成立
隋 文帝によって保護されたことで勢力を強める
- 三論宗 吉蔵が創始 『中論』『十二門論』『百論』の三論を重んじる 相互対立する極端な二概念の一方に偏らないことを主張(中道)
唐
- 華厳宗の台頭
日本でも東大寺に伝わっている
会昌の廃仏 唐の後期に武宗が仏教弾圧を実施
禅と浄土
五家七宗 唐~宋にかけて隆盛
宋代以降も禅宗が盛んになる
浄土教の台頭 『無量寿経』『阿弥陀経』『観無量寿経』を主な経典とする(浄土三部経)
- あらゆるものが心から生じるという思想では浄土も例外ではなく(唯心浄土)仏性として自身に宿る阿弥陀仏を知覚することで浄土を目指す
主な経典と思想
原始仏教:釈迦が始祖
部派仏教:上座部・大衆部など
大乗仏教:紀元前後あたりで誕生 新経典を多く生み出す
中国へ伝来する経典は大乗仏教由来
根本経典
般若経 最初期の経典の一つ
- 空の概念 固定的な実態は存在しない だからこそ人間は何にもとらわれない状態に至ることが出来る
- 十二因縁 苦しみや煩悩の原因を十二に分類
- 般若心経 276字で空の思想を説く
- 三界唯心 万物は空であり(色即是空)宇宙(無色界・色界・欲界)は心から生じている
- 倶舎論 三界は心から生じておりとらわれてはならない
十地経 悟りに至るまでの段階(地)について説く 後に華厳経に加えられる
法華経 一乗思想を説く
涅槃経 仏性(如来蔵)を持たない人間はいないとした
- 出家することなく悟りに至れるというのは大乗仏教的
教相判釈(教判) 経典同士の矛盾を解消するため時系列を解明し序列を設ける
五時七階の教判 南斉の劉虬が提唱 竺道生のものを改良
- 提謂波利経を釈迦が悟った21日後の教え(人天教)とする 悟りののち初めて教えを受けた提謂・波利兄弟に由来 なお後世に偽経だと判明している
- 阿含経がその12年後の教え(三乗別教)
- 般若経・維摩経が30年後の教え(大乗空教)
- 法華経が30~40年後の教え(一乗教)
- 涅槃経が入滅の際の教え(常住教)
五時八教 顗智が提唱
三時の教判 法相宗が採用
仏教の中国化
竺道生 中国特有の仏教の礎となる説をいくつか提唱
- 悉有仏性説:あらゆるものに仏性が宿ると主張 その後涅槃経の伝来ではからずしも根拠を得る 本来の仏教では仏性を持たない者もいるとしている
- 頓悟成仏説:段階を経て徐々に悟る(漸悟)ことなく一気に悟りに到達できる 荘子の万物斉同の思想が根本にあるとされる 根拠が特になく受容されなかった 陳慧達は竺道生が規格外だったため一気に悟りに到達できたのだと解釈
禅宗 菩提達磨が創始し六祖慧能・馬祖道一などにより広まる 南宋の圜悟克勤(円悟克勤)が執筆した『碧巌録』に思想がまとめられている