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儒教・道教・仏教の相互作用

三教の衝突

老子化胡 老子が仏となりインドで教えを広めたとする説

神滅不滅論争 『沙門不敬王者論』で展開されたものが有名

  • 霊魂の輪廻を信じる仏教と中国の伝統的死生観との衝突
  • 范縝 『神滅論』で肉体と霊魂の同一性を主張 蕭子良や蕭琛の『難神滅論』、沈の『難范縝神滅論』などで非難を受ける 最終的には梁の武帝からも非難を受ける
  • 仏教側の主張は『弘明集』に詳しい

夷夏論争 宋の顧歓が主張

  • 夷の教え(仏教)も夏の教え(道教)も道を同じくしているが中国の風俗のほうが優れており仏教は不要
  • 仏教の浸透していた知識人階級から強く反発される 謝鎮之の『折夷夏論』、朱昭之の『難夷夏論』、朱広之の『疑夷夏論』など 慧通も清浄法行経を持ち出し『駁夷夏論』を唱える
  • 僧敏は戒華論(胡華論)を主張 中国は辺境(胡)にすぎずインドが中心(華)である

韓愈の廃仏論

  • 『原道』で仁・義の道の正しさを主張(堯道説) 孟子以降堕落した教えの復興を主張
  • 道教仏教を批判し廃仏を提案する 主張を『論仏骨表』にまとめ憲宗に上奏するが最終的に左遷されることとなる

儒教道教仏教の融和

牟子理惑論 後漢の牟融が唱えたとされるが魏・晋の頃に提唱されたとも言われる

  • 仏教の教えは儒教道教より理解しづらいが劣っているわけではない
  • 魏・晋の時代に隆盛していた玄学の影響とも考えられる
  • 老子の教えと神仙思想の区別も主張している

宋代以降には三教帰一・三教一致の傾向が強まる

明代になって朱子学理気二元論が採用される

  • 華厳経にも世界を理と事で説明する理論(四法界説)がある 世界に対する視点を空の思想たる理と具体的な物事たる事で認識を分類し事法界・理法界・理事無疑法界・事事無疑法界に分ける
  • 道教の気一元論も背後に道の存在を置いているので二元論と捉えられる
  • 四法界説の理、気一元論の気をとってできたのが理気二元論とも考えられる

禅 本来の仏教では数億年に一人程度しか悟りを開くことはできないが中国には悟ったとされる人間が大勢いる

  • 修行により不死の肉体を得る神仙思想が生き仏に結びついた結果だと考えられる
  • 清朝考証学のような特殊な例を除けば聖人にしろ神仙にしろ仏にしろ「自身に備わる性質を再発見しアセンションすることを最終目標にする」という点で共通する

仏教に関するメモ

メモが増えてきてhtmlを逐一いじるのが面倒になってきたのでガバガバレイアウトのまま放置される気がします、まあいいや

仏教の歴史

仏教の伝来と受容 後漢東晋
明帝感夢求法説:後漢の明帝が夢で仏を見たことがきっかけと言われる
インドの迦葉摩騰竺法蘭を洛陽の白馬寺に住ませ『四十二経』を翻訳させる
輸入された大乗仏教黄老思想の延長として受容された 仏は神仙の一種と解釈された

劉英 明帝の少し後に楚の王となったとされる
後漢書』に仏陀を祀っていたとの記述があり伝来をうかがい知れる

桓帝 後漢の濯龍宮で黄老や浮図(仏陀)を祀っていたとされる

  • 魏・晋で老荘思想に基づく玄学が発生・流行
  • 道を無と同一視する考えと仏教の空の思想が融合し格義仏教となる
  • 道・無・空は同じであり菩薩は道・涅槃は無為に対応する
  • 仏図澄の弟子である竺法雅がこの分野で活躍

仏図澄 亀茲から中国に至り予言などの神秘的な力を行使したという

釈道安 仏図澄の弟子 格義仏教を批判し仏教経典のみでの研究を説いた

  • 鳩摩羅什を呼んで経典の翻訳や目録(経録)の作成に勤しんだという

慧遠 廬山の僧 釈道安の弟子

  • 沙門不敬王者論 涅槃を追求する沙門(修行者)は君主と対等な存在であり媚びへつらう必要はない
  • 神不滅論 儒教の精神観に対し人間の精神は輪廻しつづける不滅のものだとした 儒教では天に由来する魂と地に由来する魄が人間をなし死後は天地に還って戻らないと説いていた
  • 白蓮社を結成し浄土教を創始 阿弥陀仏を信仰し極楽浄土への往生を目指す 禅とも教ともつかず特定の宗派からの派生でもないという点で異色

僧肇 鳩摩羅什の弟子として経典の翻訳に尽力

竺道生 慧遠や鳩摩羅什に師事し中国特有の仏教観を生み出す 詳細は後述

この頃は太平道五斗米道・天師道らと同じ枠にカテゴライズされ仏道と呼ばれていた

諸宗派の成立
隋 文帝によって保護されたことで勢力を強める

  • 三論宗 吉蔵が創始 『中論』『十二門論』『百論』の三論を重んじる 相互対立する極端な二概念の一方に偏らないことを主張(中道)

日本でも東大寺に伝わっている

  • 律宗 道宣が創始 戒律を研究しこれを厳守することを重視 日本では唐招提寺に伝わる
  • 密宗(密教) 金剛智が創始し弟子の不空が継承 恵果により空海に継承され高野山に伝わる

 会昌の廃仏 唐の後期に武宗が仏教弾圧を実施

  • これをうけて太武帝(北魏)・武帝(北魏)・世宗(後周)も仏教を弾圧(三武一宗の法難)
  • 経典の焼失によりいくつもの宗派が打撃を受けた 座学より実践を重んじる禅宗は被害が少なくその後台頭していく

梁では菩提達磨禅宗を創始し慧能により広まる

禅と浄土
五家七宗 唐~宋にかけて隆盛

宋代以降も禅宗が盛んになる

五山の仏教 南宋時代に五つの禅宗系寺院が頂点とされた

浄土教の台頭 『無量寿経』『阿弥陀経』『観無量寿経』を主な経典とする(浄土三部経)

唯心教 元以降に誕生した宗派 禅宗浄土教のハイブリッド

  • あらゆるものが心から生じるという思想では浄土も例外ではなく(唯心浄土)仏性として自身に宿る阿弥陀仏を知覚することで浄土を目指す

主な経典と思想

原始仏教:釈迦が始祖
部派仏教:上座部・大衆部など
大乗仏教:紀元前後あたりで誕生 新経典を多く生み出す

中国へ伝来する経典は大乗仏教由来

根本経典

般若経 最初期の経典の一つ

  • 空の概念 固定的な実態は存在しない だからこそ人間は何にもとらわれない状態に至ることが出来る
  • 十二因縁 苦しみや煩悩の原因を十二に分類
  • 般若心経 276字で空の思想を説く

華厳経

  • 三界唯心 万物は空であり(色即是空)宇宙(無色界・色界・欲界)は心から生じている
  • 倶舎論 三界は心から生じておりとらわれてはならない

十地経 悟りに至るまでの段階(地)について説く 後に華厳経に加えられる

法華経 一乗思想を説く

  • 大乗仏教の特徴である三乗思想(声聞乗・縁覚乗・菩薩乗)と異なり悟りに至る道は仏道一つのみであるとする

涅槃経 仏性(如来蔵)を持たない人間はいないとした

維摩経 戯曲に似た構成で在家居士の維摩詰の成仏を描写

  • 出家することなく悟りに至れるというのは大乗仏教

阿含経 長阿含経・中阿含経などがある

  • 大乗仏教的でないので軽視されていたが仏教の原点に近い経典として現在は重要視されている

教相判釈(教判) 経典同士の矛盾を解消するため時系列を解明し序列を設ける

五時七階の教判 南斉の劉虬が提唱 竺道生のものを改良

  • 提謂波利経を釈迦が悟った21日後の教え(人天教)とする 悟りののち初めて教えを受けた提謂・波利兄弟に由来 なお後世に偽経だと判明している
  • 阿含経がその12年後の教え(三乗別教)
  • 般若経維摩経が30年後の教え(大乗空教)
  • 法華経が30~40年後の教え(一乗教)
  • 涅槃経が入滅の際の教え(常住教)

五時八教 顗智が提唱

三時の教判 法相宗が採用

仏教の中国化
竺道生 中国特有の仏教の礎となる説をいくつか提唱

  • 悉有仏性説:あらゆるものに仏性が宿ると主張 その後涅槃経の伝来ではからずしも根拠を得る 本来の仏教では仏性を持たない者もいるとしている
  • 頓悟成仏説:段階を経て徐々に悟る(漸悟)ことなく一気に悟りに到達できる 荘子万物斉同の思想が根本にあるとされる 根拠が特になく受容されなかった 陳慧達は竺道生が規格外だったため一気に悟りに到達できたのだと解釈

禅宗 菩提達磨が創始し六祖慧能・馬祖道一などにより広まる 南宋の圜悟克勤(円悟克勤)が執筆した『碧巌録』に思想がまとめられている

  • 不立文字 解釈の曖昧な経典の使用をさけやむを得ない場合のみ語録を作る
  • 直指人心 以心伝心と同義 文字で伝えられないものを師から直に継承する
  • 見性成仏 悉有仏性とほぼ同義
  • 教外別伝 仏陀の教えは文字で表せるものではなく禅宗のみがオリジナルの教えに最も近い

道教に関するメモ

道教の歴史

道家の誕生と拡大

戦国時代に『道徳経』が出現 老子なる人物が説いたとされる思想
これが神話上の人物・黄帝が説く無為の政治の思想と融合し無為自然をテーマとする黄老思想として広まる
その後老荘思想へと変化していく
前漢で道家という流派にまとめられる


神仙説 東海三山(蓬莱山・方丈山・瀛州山)や崑崙山なる場所に不老不死の神仙がいるという

  • 修行を積むことにより神仙になれる
  • 鬼神信仰 不可視の超常的存在・鬼神があるとする

諸派と勃興
太平道:後漢の人物・于吉が『太平清領書』なる書を手に入れ創成したといわれている

  • これが張角の手に渡り黄巾党の結成・黄巾の乱勃発に繋がったとも
  • 首過:鬼神に懺悔する
  • 符水:護符を水につけたり粉にして溶いたりしたもので病を癒す

五斗米道:南北朝時代には天師道とも 蜀で張陵が創始

  • 思想は太平道に酷似 鬼神や三官への懺悔・病の治癒など
  • 教団組織として高度に発達
  • 一般信者・鬼卒をまとめる祭酒をさらに天師がまとめる
  • 拠点である漢中を治と呼ばれる教区に分けて統治
  • 後に寇謙之が新天師道を立ち上げているがこちらの末路は不明

上清派:東晋で許謐が創始

  • 神仙が魏華存に授けたとされる『上清経』が主な経典
  • 茅山で神降ろしを行い神仙の言葉を聞くなどする

霊宝派:三国時代に成立 多数の派閥が存在

  • 葛玄・葛洪・葛巣甫などが継承・整備した『霊宝経』が主な経典
  • 葛巣甫により加えられた経典には大乗仏教の影響が見られる
  • 修行する個人だけでなく皆が神仙となることを目指す・輪廻の概念・原始天尊による救済など

三皇派:三国時代に帛和が創始したとされる

  • 『三皇経』が主な経典 呪術的な効力は高いとされたが現在は散逸

金丹道:金石を炉で加熱し調合により薬を精製する術 後漢左慈が神人から授かった術とされる

  • 葛洪の『抱朴子』・劉安の『淮南子』が有名

統合と成熟

後漢以降盛んになった仏教に対抗
三洞四輔なる七つの基本経典が陶弘景によりまとめられる 仏教の三蔵に対応

  • 洞真経(上清経)・洞玄経(霊宝経)・洞神経(三皇経)が主な経典
  • 太玄経(老子)・太平経(太平道)・太清経(金丹道)・正一経(五斗米道)がこれらを輔佐
  • 後には三十六部尊経なるものも作られる

李淵・李世民は自身を李耳(老子)の子孫だと主張し道教科挙に取り入れるなどした
唐代になると仏教との競合から教義も統一されていく その過程で仏教思想を一部吸収

経籙三山と華北三派

宋代になると民衆への浸透が始まる
経籙三山 江南を拠点として宗派が形成される

  • 龍虎山:張陵の息子・張盛が天師道を復興させる 後に正一教となり上清派・霊宝派を吸収して江南全域の総本山となる
  • 茅山:上清派が再び盛んになる
  • 閣皂山:葛玄が仙人になった地とされ霊宝派の拠点となる

華北三派 河北で金~元にかけて最盛

  • 全真教:王重陽が創始 三教一致を掲げ儒教仏教の要素を取り入れた 丘処機がチンギス=ハーンに伝えたことで優遇される やがて丘処機を開祖とする龍門派・馬鈺を開祖とする遇山派に分かれる
  • 道教:劉徳仁が創始 儒教を取り入れる 後に全真教に吸収される
  • 太一教:蕭抱珍が創始 正一教・全真教に吸収される

内丹術の隆盛 外丹と異なり敷居が低いので民間に広まった

  • 命宗:気の精錬により肉体的な不滅を目指す
  • 性宗:気と共に精神を修練し精神的な不滅を目指す
  • 雷法:雷の力により邪鬼を退散させる 内丹と法術は元を同じくするものだとされた

正一教と全真教は明代に二大宗派となり現在に至る

道教の思想・経典
老子:『道徳経』で道の思想を説いた

  • 道は物を生み出す無形の理とされている
  • 無為自然の思想 有為を批判しあるがままにすることを説く
  • 柔弱と剛強 柔なるものが剛なるものに勝るとし軍の組成などに言及
  • 長生久視 道の思想を体得すると結果として寿命が延びる あくまでも結果であり目的ではない これを目的とする考えが神仙思想へ発展

荘子:老子の思想の要所を継承 『荘周』を遺す

  • 斉物論:あらゆるものは道の表出の一形態に過ぎず(万物斉同)世間的な価値判断は等しく無意味
  • 道の遍在:道の理念はあらゆるものに宿る
  • 長生不死:修行により長寿を得られる
  • 気一元論:万物は道に従い気から生成される

三洞四輔

  • 洞真経(上清経):一万回読むだけで仙人になれるという『大洞真経』・体内神を解説した『黄庭経』など 体内神を思い描きつつ(存思法)瞑想を重ねることで体内神が現出し天へ昇る これを繰り返すことで体内神に導かれ天上へ行くことが出来る
  • 洞玄経(霊宝経):『度人経』などが主なテクスト 生命力を宿した経典で段階的に奇跡を起こし最終的には死者が蘇って皆で神仙になれるとされる 大乗仏教の影響が見られる
  • 洞神経(三皇経):呪術的効力が非常に高いとされた 天地人の三皇が由来 鬼神の使役・悪鬼魍魎への対処法など
  • 太玄経:『老子道徳経』『老子西昇経』など
  • 太平経:太平聖君なる神が人々の混乱を終息させ太平の世をもたらすとされる
  • 太清経:『周易三同契』『抱朴子』など金丹道に関して記述
  • 正一経:規律・規則・儀式について記述

神仙説
黎明期の史料は散逸しているが『漢書』にある書名などから内容をある程度伺い知れる

  • 歩引・導引 体の屈伸運動・呼吸法などによる健康法
  • 按摩 現在のものとほぼ同じか
  • 芝菌 神仙が食する特殊な植物とされていたキノコの服用法
  • 黄治 錬丹術(黄白の術)
  • 医経・経方 それぞれ医学・薬学の理論 『黄帝内経』が現存
  • 房中 男女を陰陽に割り当てた長生のための術
  • 吐故納新 地の濁った気を含む穀物を断ち天の純なる気を呼吸で取り入れることで長寿・昇天を可能にする
  • 化色五倉の術 五臓に宿る体内神を意識した瞑想により飢えを防ぎ寿命を延ばせる
  • 禹歩 旅行の神とされる禹の歩みを真似ることで鬼神の加護を得られる
  • 鬼神信仰:天が王と政を、鬼が民衆を監視し義に背くと罰を下す 呪符により鬼神の加護を得たり邪鬼から身を守ったりもできる
  • 内丹術:体内に流れる気を精神によって精錬し内なる金丹によって不老不死を得る
  • 外丹術:黄金の腐食しない性質を鉱物の調合により作る仙薬で肉体に実現

儒教に関するメモ

インデントくんが仕事をしてくれなかったため可読性がかなり損なわれましたが個人的なメモなのでセーフ、機会があれば改良したい

儒教の歴史

 

原始儒教

孔子 春秋時代の人物 姓は孔、名は丘

  • 礼に関する思想をまとめなおして五経を整備し詩書礼楽を中心に教えを説いた
  • これを弟子が編纂したものが『論語
  • 「仁」の概念 孔子曰く「人を愛すること」 思いやりのような人間的な愛と解釈され「礼」を通して実現する
  • 仁は曽子や思子を通して孟子に、礼は子夏や子游を通じて荀子に継承される

孟子 戦国時代の人物 姓は孟、名は軻

  • 「仁」に加えて「義」を説く 仁愛だけでなく正義が必要
  • 王道政治の実践を説く 堯や舜、三王に倣い徳によって仁政を行うべきである
  • 性善説の提唱 人は生まれながらに四端(惻隠・羞悪・辞譲・是非)を持ちそれぞれを伸ばすことで四徳(仁・義・礼・智)に到達する(四端説)

荀子 戦国時代の人物 姓は荀、名は況(郇出身だったことから荀と呼ばれていたとする説もある)

  • 性悪説の提唱 人の本性を礼で制御することにより社会秩序が保たれる
  • 礼を統治原理とする法治国家を作るため君子は礼を学ぶべきだと主張

漢唐訓詁学

焚書坑儒 秦の時代の思想弾圧

  • 法家の思想を重視する始皇帝が他の思想を弾圧 『楽経』はこの際に失われた

漢が覇権を握ると黄老思想が台頭

董仲舒 前漢の八代目皇帝・武帝五経博士の設置を進言

  • 儒教が官学となり五経を太学で教えるシステムが出来上がる
  • 五経を研究する漢唐訓詁学の成立につながる

司馬遷 『史記』を執筆

班固 『漢書』を執筆

  • 諸子百家を九つに分け小説家を加えて十個の派閥に分類(九流十家)
  • ちなみに司馬遷の父である司馬談諸子百家を六つに分類しており(六学派)これを踏まえて付け足した形になっている

訓詁学 経(本文)に注(解釈)を付け加える(前唐~六朝時代) 時代が進みこれが古くなるとさらに疏を付け加え補う(唐~宋)

  • 馬融(後漢)・鄭玄(後漢)・賈公彦(唐)・陸徳明(宋)などがこの分野で有名

鄭玄 後漢の学者 馬融の弟子でもある

  • 古文・今文の比較検討や儒学の体系化などの業績を残し訓詁学の大成者とされる
  • 思想の一部は後に魏に継承され王粛の反発を受けている

孔穎達 唐の皇帝・太宗の命で疏の集大成『五経正義』の編纂を主導

  • これは科挙の教科書として重用されることとなる

『十三経注疏』 宋の時代にまとめられた疏 『五経正義』も収められている

  • 五経のみでなく『論語』『孟子』『爾雅』『孝経』にも注釈をつけている
  • 礼経』は三礼(『儀礼』『周礼』『礼記』)に、『春秋』は春秋三伝(『左氏伝』『穀梁伝』『公羊伝』)に分けられているためこの名で呼ばれる

宋明理学

韓愈 中唐の人物

  • 秦・漢以前の文章を規範とすることを提唱し(古文復興運動)ひいては儒教の復興や廃仏を主張
  • 『原人』『原道』『原性』などの作品を執筆している 後に宋学に影響

柳宗元 中唐の人物 韓愈らとともに古文復興運動を実践

李翺 韓愈の弟子 『復性書』を執筆

  • 善なる本性を阻害する感情を制御することを説いた
  • 韓愈の影響から思想は廃仏寄りだが仏教道教に影響され禅宗の思想に近くなっている

宋学 先駆けとなった程顥・程頤兄弟の名から程朱学とも 後には性即理の思想から性理学とも呼ばれる

  • 「聖人学んで至るべし」 解釈だけでなく実践により聖人を目指すべきだと説く
  • 仏教の影響(理の概念など)や道教の影響(気の概念など)から邪悪な学問と揶揄されもする
  • 政治理念の礎として後の諸王朝に根強く残る 朝鮮や日本にも影響を残す

北宋五先生 宋学の基盤をなす

  • 周敦頤 『太極図説』などを執筆 道教の太極図・易経の陰陽・五行思想を踏まえ世界を太極図で表せるとする宇宙観を提唱
  • 張載 陰陽二気の集散により万物の消滅生成を説明(気一元論)
  • 二程(程顥・程頤) 宇宙の根本原理(理)と物質の構成要素(気)で万物の消滅生成を説明し(理気二元論)朱子学の根本をなす 老荘思想の影響が見られる
  • 邵雍 数理計算により万物の消滅生成や宇宙の挙動を説明

朱子(朱熹) 北宋五先生の思想をまとめて朱子学として大成し宋学の源流を作る

池の水面が月を映すがごとく万物には理が反映されておりこれに従って気が凝縮し万物を形成しながら循環している

  • 性即理の理念

人間の心は善の本性たる「性」と感情・欲望などの「情」からなる
礼は理そのものではなく理の表出である
人間には性という形で理が反映されておりこれに立ち返ることで悪が(行為として)表出しなくなる
情に惑わされず性に従うため厳しい修練が要求される

万物の理を追究する(窮理)ことで真理に到達できるとする方法論
後に形式的な知識主義に陥る原因となる

 

王陽明(王守仁) 陽明学の開祖となる 心即理の主張・陸象山(陸九淵)の名から心学・陸王学とも呼ばれる

人間は生まれた時から心を有しており(「満街聖人」)理は心に反映されているはずである
「本来備えている仏性の再発見」をテーマとする禅の思想によく似ている
心を性・情に分けず心自体が理であるとする点で性即理と異なる

自身の心の納得を追求する(窮心)ことで真理に到達できるとする方法論
学びと実践を一体とする「知行合一」に帰着する
本当に納得した物事なら実践に結びつくはずである

清朝考証学

  • 考証学(考拠学) 明~清で発達 気一元論に基づき理よりも論理的な根拠を重視

礼もあやふやな理より重要視された
文献と同時代の書物を徹底的に調べ解釈の根拠を探す実証的な学問となった
疏の信頼性を疑問視し新疏を整備していく これらの業績は『皇清経解』にまとめられ現在まで伝わっている

  • 顧炎武 明末の人物 考証学の始祖の一人

随筆『日知録』では実証主義的な議論と政治・社会批判を行っている

  • 黄宗羲 明末の人物 考証学の始祖の一人とされる

空疎な観念だけでなく実践を重視する学問を提唱
清の専制政治批判と革新的な政治思想から「中国のルソー」とも

主観にとらわれず論理性を重視することを説く
『近代字義疏証』では理を情から生じるものと考えている

  • 段玉裁 戴震の弟子 『説文解字』を執筆
  • 王念孫 戴震の弟子 『墨子』などの古書を読める形に整備した
  • 王先謙 戴震の弟子 『続皇清経解』の編纂など


儒教の根本経典・関連思想


経典の初出にはばらつきがある(e.g.『書経』の成立が殷の時代、『詩経』の成立が周の時代など)

  • 易経(周易) 夏の連山・殷の帰蔵・周の周易の三易が存在したが二つは散逸し伝わっていない

爻2種が示す2極(両儀)、これを2つ合わせた四象、3つ合わせた八卦八卦を2つ合わせた六十四卦に意味を割り当てる
筮竹から卦を選び出すことで吉凶を占う(後述する『繋辞伝』に詳しい)

後に前漢で流行した陰陽思想と融合し爻を陰陽、森羅万象を六十四卦に対応させるようになった
これを解説する十翼(『繋辞伝』『説卦伝』など)と共にまとめられ現在に伝わる
十翼による補填によって単なる占いだけでなく人事変化の理を探求する書となった
世界を説明する書として最も重要視される

  • 書経(尚書) 堯舜~周前半の帝の政治について記載 禅譲などに言及されている

秦の時代に散逸するが一部が発掘され隷書体で書き直され『今文尚書』として広まる
漢の時代に孔子の家から新たに発掘されたとされる『古文尚書』は科斗(蝌蚪)文字で書かれている
『五経正義』以降は後者を重視するのが主流

  • 詩経(毛詩) 各地の民謡などを多数収録 漢の毛享・毛萇らがつけた注釈書(伝)とともに普及

周の王が政治の普及度合いを調べるために編纂したとされる

  • 礼経 三礼(儀礼・周礼・礼記)に関する解説書

儀礼:主に士に関する礼について解く
周礼(周官):理想的だったとされる周の官制に言及 一部史実と食い違う部分もある
礼記:周礼の付記 周~漢の礼に関する様々な言説も収録
礼記を最重要視するのが主流

  • 春秋 俊秀時代の歴史を孔子が簡潔にまとめたもの

注釈となる三伝(『公羊伝』『穀梁伝』『左氏伝』)とともに伝わる
『五経正義』以降は左氏伝を重んじるのが主流

五経以外に四書(『大学』『中庸』『論語』『孟子』)が存在 韓愈・柳宗元らに取り上げられ後に朱子学で重用されるようになる

  • 五行思想 あらゆる物事を木火土金水に対応させ相互作用(相生・相剋)で性質を説明する 前漢で流行

e.g.五方(東南中西北)、五時(春夏土用秋冬)、五臓(肝心脾肺腎)、五官(目舌口鼻耳)
相剋の関係に沿った循環(五行相剋説)に沿って王朝の徳も循環するとされた
前漢末には劉歆がこれを相生の関係による循環(五行相生説)で説明しなおした(五徳終始説)
こちらは新を建設した王莽にとって都合がよく、後に曹丕などにも利用され宋まで受け継がれた
これに触発された董仲舒孟子の提唱した仁義礼智に信(誠実さ)を加えている
さらに天と人との相互作用(天人相関説)を主張し人体と宇宙の対応関係や天の動きに沿った政治を説いた

五つの基本要素に陰陽の要素を加え複雑な現象を説明
周敦頤に継承され陰陽から五行が生じ万物をなすとされた

  • 人性論 人間の本来性を巡る論説

孔子:人間の性質は生来のものであり大きな差は後天的に生じるとした

孟子:性善説 告子との論争で有名

告子:性無善無悪説(性無記説) 生への固執が人間の本性だとした

荀子:性悪説

董仲舒:陰陽思想に基づき善悪の二面があるとした 同じく前漢の人物である揚雄が善悪混淆説を唱えている

王充:性三品説 人間を善人・中人・悪人の三品に分ける形で性善説・善悪混淆説・性悪説の三つを同時に説明

後に韓愈は三説がどれも中等の人間について語ったものであるとした

李翺:仏教の影響から人間の善なる本質を主張し韓愈の反発を買っている

朱熹:性二元論 人間が本来備える善なる性(本然の性)と後天的な影響に基づく性(気質の性)があり前者を追求するべきである

王陽明:心には善悪を見定める能力が備わっているもののこれ自体は善でも悪でもないとする

戴震:人間は本来欲望(血気)と精神(心知)を備えており、精神が欲望を適切に導くことで理へと帰結する 欲望を押さえつけようとする朱子学に反発

マテリアル・パズル単行本表紙の英文

網羅したものがまだないようなのでここに載せておきます。

9巻
Tito, Aqua, and Pricella have been granted eternal life.
For a hundred years they have existed as one entity, their souls living together in harmony.
However, there are those who conspire to disrupt that harmony. Minions of the deity Gli'mri'a--powerful magicians known as the Thirty Fingers of the goddess--have been unleashed to steal the secrets of immortality.Their task, though, will not be an easy one, for over the last century TAP, too,has unlocked the secrets of the material puzzle...
Join Tito, Aqua, Pricella, and their companions on a grand adventure as they travel to the magical nation of Memoria, rules by their long-time friend, Bharet.

10巻
After fifty long years, Tito, Aqua, and Pricella have finally returned to the magical nation of Memoria.
Moments after their arrival, they are reunited with their childhood friend, Glinne. However, that reunion is cut short by a ruthless ambush conspired by one of the Thirty Fingers of the Goddess-Mapleson.
With strength, cunning, and impeccable teamwork, TAP and their companions successfully thwart the plans of this fearless foe. However, there is little time for celebration, as they soon find out that Adallapata and an entourage of mysterious and deadly magicians have also set foot into the kingdom.

Can TAP safely make their way to Memoria Castle where King Bharet has begun the preparations for an extravagant welcome? And what awaits our heroes when they arrive?

11巻
After enduring a glueling test of srrength and loyality, Tito is once again united with his long-time friend, Bharet.
While many moons have passed since their last meeting, the bonds between T.A.P and the king remain as strong as the day were conceived. However, the joy of the moment is cut short when Prince Glinne is informed of his mother's passing, and he is left to mourn the loss in the shadow of the queen's grave.

Outside the castle, the kingdom is busy preparing for the Mystic Festa--an annual competition that pits the skills of contestants from around the world in a winner-takes-all extravaganza. But little does the city know that behind the banter and excitements of the celebration lurks an evil unimaginable. That evil's name is Yoma--known by many as one of the Thirty Fingers of the Goddess...known by all as the messenger of death...

12巻
The ruthless onslaught of Memoria has begun.
However, this attack is not part of any plan conceived by the Goddess Gri'Mri'a, but a sadistic act powered by the greed and ambition of one maniacal member of her cold-blooded minions--Yoma.

To protect the people of the kingdom, Zeal Boy confronts the deadly "messenger of death," but is ultimately met with bitter defeat. Now, all that stands in the way of Memoria Castle's certain collapse is T.A.P.

Can T.A.P quench the flames of destruction that Yoma has cast upon the kingdom? Will Priscilla's return spell victory for the fear-stricken people of Memoria? And what of the unborn soul that slumbers within our fearless hero...?
プリセラの綴りが変わってますね。

13巻
Eighteen of the world's most powerful warriors have begun gathering in Memoria to participate in the Grand Pentacle--a grueling competition where only the victor is presented with the legendary forbidden magic "Inochinanatsu Midarezuki."

However, in the festifity's shadows lurks a bloodthirsty fiend known only as the "Dark Ripper." To free the kingdom from the tightening grip of fear, Chamitts, Wright, and Sahn set out on a extensive manhunt.

14巻
To unlock the potent magic of legend, eighteen of the world's most powerful warriors have converged on Memoria to take part in the extravaganza known as the Grand Pentacle. The first match pits the strength and wits of Mikaze, Eiki, and Hildemarlo. Using the Staff of Omnitude, a technique taught by Shihime(Sが抜けている模様), the mysterious beast who dwells within his enchanted mask, Mikaze succeeds in neutrizing Eiki's magic. However, MP is not the only trick Eiki has up his sleeve...
The second match features Zeal Boy versus Mertina versus Sharlock. To overcome Mertina's overwhelming attack, Meteon, Zeal Boy hurries to complete the Manasynth Strike using only his left arm. And all the while, Sharlock is...
Finally, in the festivities' shadows, the Dark Ripper continues to wreck Havoc on the kingdom, claiming yet another victim while the authorities rush to bring the killer's true identity to light.

Who will emerge victor in this ultimate quest for a fabled sword and the power that slumbers within its blade?

15巻
Memoria's Grand Pentacle is underway, and the third match of the first round has begun. The current bout pits the strength and wits of three exceptional challengers in Aqua, Liucica, and Id. However, Id's mighty weapon, the Warlock Axe, is posing many problems for his opponents. The axe is protected from all physical damage by a special type of rubber, and is protected from all magical damage by a mystic barrier energized with the power of the legendary Gotaiseki.

To overcome this seemingly invincible foe, Aqua chooses to transform back into Tito, And when the newly awoken member of TAP sees Liucica on the battlefield, he attempts to persuade her to leave the competition, Unfortunately, there is much more waiting for her away from the battle than anyone could have excepted...

Finally Tito reveals the mystery behind the annihilation of Dormalola, the advent of Diuduma the Almighty, and the dark secrets that drive Gli'mri'a...

16巻
Planetary conversion-- a fiendish scheme conjured up by the goddess Gli'mri'a to revive her long-vanquished home planet by erasing all trace of this one. Only a force as powerful as the Inochinanatsu Midarezuki can prevent this looming cataclysm, ultimately leaving the destiny of his fragile world in the hands of he who emerges victor of the Grand Pentacle.

Memoria crown prince and skilled mage, Glinne, is next up to prove his claim to the forbidden magic. However, the coming match will pit him against his greatest rival...

Soon, the final six competitiors to proceed to the second tier will be decided.

17巻
The Grand Pentacle's first tier of battles has come to a close, opening the door to a new tound of mayhem.

The first confrontation features Mikaze, Sharlock, and Liucica, with the cunning Sharlock gaining the upper hand when he obtains the power of the legendary Empyreal Dragon. What will become of Mikaze and Liucica when the deadly beast awakens?

The second confrontation pits crown prince Gllinne with Rizel ans Cho--two potent rivals whose abilities on the battlefield remain shrouded in a veil of mystery...

Who will emerge victorious and continue on to the final battle for the fabled Inochinanatsu Midarezuki?

18巻
The final round of the Grand Pentacle is nearly over and a new champion is soon to be crowned. Will it be the recently unmasked Mikaze, or the crafty and cunning Cho who claims the ultimate prize--the Inochinanatsu Midarezuki.

At long last, the true identity of the Dark Ripper is revealed. Will the legendary Bladesages, Chamitts and Schdann succeed in preventing the hallowed hails of Memoria Castle from being stained with the blood of innocent souls? Or, will Prince Glinne be forced to unlock the power of the Divine Pendulum to save the kingdom?

And finally, the fearsome duo of Tsuki-Maru and Taiyo-maru begin a new march of terror. while Sharlock takes up an unprecedented challenge to salvage his once mighty pride.

19巻
The Grand Pentacle has come to a conclusion and the ceremony to unlock the Inochinanatsu Midarezuki has begun. To stop the processing, Tsuki--maru and Taiyo--maru make their way through the Isle of Mhyrj; but, Rizel and Sharlock intercept them before they reach their destination. However, they aren't the only one who have their minds set on infiltrating the ceremony--a member of the elite Five Finger of the Goddess, Quolqumalie, has also launched his attack!

Will Sharlock finally avenge the destruction of his people? Can Zeal Boy protect Mikaze until the Celemony of Transference is complete?
And what power will the full moon bequeath upon the Messenger of Death?

1~9巻及び20巻には英文がありません。